専有部内の水栓関連について

台所・洗面所・浴室などに設置されるシングルレバー型混合水栓の取替目安は一般的におよそ5~10年とされています。この期間は、使用環境や使用頻度、さらには使用方法によっても大きく変動することが知られています。特に、レバーを持ち上げる際にかかる力の強さは、機器の寿命に直接的な影響を与える要因の一つとされています。
レバーを持ち上げる力が強ければ強いほど、内部のハンドルやそれに付随する部品に余計な負荷がかかります。この負荷が蓄積すると、部品の摩耗や劣化が早まり、結果的に水栓全体の寿命を短くしてしまう原因となります。そのため、混合水栓をより長く快適に使用するためには、レバー操作時に指先の力加減を意識することが重要です。日々のちょっとした注意が、部品への負担を軽減し、機器の長持ちに繋がります。
さらに、給湯器の温度設定についても注意が必要です。特に、給湯温度を45度以上に設定している場合、高温が原因で混合水栓内部に使用されているパッキンが熱の影響を受け、劣化が進むリスクが高まります。このパッキンの劣化は、水漏れや機器全体の不具合を引き起こす可能性があり、結果として水栓自体の寿命を縮めてしまいます。
日常的に使用する混合水栓は、見えない部分で繊細な部品が多く使用されています。少しの心がけで、その寿命を大幅に延ばすことができるため、普段の扱い方や設定温度の管理に気を配ることが大切です。長く安心して使用するためにも、適切な使用方法と定期的なメンテナンスを心がけましょう。