共用部と専有部の線引きとは?

共用部と専有部の線引きとは?
マンション管理において頻繁に寄せられるご質問の一つが、「これは共用部なのか、専有部なのか」という線引きに関するものです。線引きの誤認は、修繕費用の負担者や問い合わせ先の混乱につながるため、基本的な考え方を理解しておくことが重要です。本記事では、共用部・専有部の定義と、判断に迷った場合の適切な問い合わせ先について整理します。
共用部・専有部の基本定義
共用部とは
区分所有法および管理規約に基づき、区分所有者全員で共同使用・管理する部分を指します。一般的には以下が該当します。
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エントランス、廊下、階段、エレベーター
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外壁、屋上、バルコニー(※使用権は専有的)
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給排水管・ガス管・電気配線のうち、専有部分に専用されていない幹線部分
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受水槽、ポンプ、消防設備 など
専有部とは
各区分所有者が単独で使用・管理する住戸内部を指します。一般的には以下が該当します。
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室内の壁紙、床材、天井仕上げ
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キッチン、浴室、トイレ等の設備機器(規約で定めがある場合を除く)
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専有部分内にのみ引き込まれた配管・配線
※最終的な判断は、必ず管理規約・使用細則の記載が優先されます。
よくある判断に迷うケース
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バルコニーの排水不良
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専有部内で発生した漏水だが、原因が配管のどの位置か不明
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インターホンや玄関ドアの不具合
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窓サッシや網戸の破損
これらは一見専有部に見えても、規約上は共用部とされているケースがあります。
線引きに迷った場合の問い合わせ先
① 管理会社
まずは管理会社への連絡が基本となります。管理会社は以下を確認し、初期判断を行います。
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管理規約・使用細則の該当条文
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過去の対応事例
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応急対応の要否
必要に応じて、理事会への報告や専門業者の手配を行います。
② 管理組合(理事会)
規約解釈が分かれる場合や、費用負担の判断を伴う場合は、管理組合(理事会)での協議が必要となります。
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共用部修繕として扱うか
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専有部として各戸負担とするか
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例外的な対応を行うか
といった点を、組合として決定します。
③ 専門業者・士業
構造や法的解釈が絡む場合には、以下の専門家の意見を仰ぐこともあります。
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建築士・設備業者(原因調査・範囲特定)
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弁護士・マンション管理士(規約解釈・法的判断)
トラブルを防ぐためのポイント
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不具合を発見したら、自己判断で修理せず、まず管理会社へ連絡する
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写真や動画を残し、状況を正確に共有する
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緊急時(漏水等)は応急対応を優先し、事後報告でも可
まとめ
共用部と専有部の線引きは、マンションごとの管理規約が基準となり、個人の判断で決められるものではありません。判断に迷った際は、
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管理会社へ連絡
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必要に応じて管理組合で協議
という流れを踏むことで、不要なトラブルや費用負担の誤りを防ぐことができます。
日頃から規約の該当箇所を把握し、適切な問い合わせ先を知っておくことが、円滑なマンション管理につながります。



